にんにく注射について
にんにく注射とは、昔は「アリナミン注射」と云われた注射のことです。
注射をしているときに、にんにくの臭いがするので、いつの間にか「にんにく注射」と呼ばれるようになりました。
にんにく注射を希望される方は、疲労と風邪の方が多いです。しかし、にんにく注射は風邪薬ではないので、麹町内科ではお奨めしていませんが、にんにく注射を打つと元気になり、風邪が治ると云って再接種する方は大勢いらっしゃいます。
にんにく注射の成分
にんにく注射の主成分はビタミンB1です。ですから、にんにく注射と言っても、アリナミンではない、別のビタミンB1の注射をしている病院もあります。
もちろん、アリナミンであってもなくても、ビタミンB1の注射なので大きな違いはありませんが、同じビタミンB1の注射でも、アリナミン注射の方が疲れによく効くのです。
麹町内科で、にんにく注射を打った患者様から、「麹町内科のにんにく注射はよく効きますね」とよく云われます。
アリナミンは、フルスルチアミンと云うビタミンB1で、フルスルチアミンは体内への吸収が非常にいいからです。
アリナミンの体内への吸収の良さが、他のビタミンB1と違うので、疲れの取れやすさに繋がっているのです。
武田薬品工業は、ビタミンB1の製剤化に力を入れ(製品開発のきっかけは、旧陸軍から脚気の治療薬開発を依頼されたこと)、1954年(昭和29年)にビタミンB1の内服薬「アリナミン錠」を発売しました。
その「アリナミン錠」は従来のビタミンB1剤には見られない優れた効果を示しました。
アリナミンは服用すると呼気にニンニク臭が出るので改良がはかられ、武田薬品工業は、1961年にビタミンB1誘導体であり、吸収性をより改善したフルスルチアミンを「アリナミンF」として発売しました。
麹町内科のにんにく注射は、吸収力が優れているこのフルスルチアミンを使用しています。